AGAコラム
Column
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記事更新日:2024.09.30
頭皮が臭いということは、通常の健康な状態とは異なるということです。頭皮のにおいは頭皮の異常を知らせるサインとも言えます。何日も髪を洗っていないのが原因で臭いのではなく、毎日きちんと洗髪していても頭皮が臭くなる場合もあります。
監修医情報
ナチュラルAGAクリニック 院長 新行内 出
経歴
2013年3月 | 千葉大学医学部卒業 |
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2013年4月 | がん研有明病院勤務 |
2014年4月 | 東京大学医学部付属病院勤務 |
2015年4月 | 大手AGAクリニックA勤務 |
2017年6月 | 大手AGAクリニックB勤務 |
2021年5月 | ナチュラルAGAクリニック開院 |
資格・所属
頭皮のにおいの原因は頭皮の皮脂汚れで、皮脂量が大きくかかわっています。皮脂は髪を滑らかにしたり頭皮を守る重要な働きをしていますが、皮脂が過剰に分泌されると、皮脂やフケを餌にして雑菌が繁殖し、においを発生させます。一般に頭皮の皮脂量は多く、皮脂の分泌が多いと言われる鼻の皮脂量と比べ、およそ2倍の皮脂が分泌されています。
また、頭皮の皮脂は人によって分泌量が異なり、男性ホルモンの影響で一般的に若い男性の方が頭皮の皮脂量が多く、女性よりもにおいが発生しやすくなります。
さらには、頭皮に皮脂汚れが残っていると、マラセチア菌などの雑菌が増加するため痒みやフケの原因となる脂漏性皮膚炎を引き起こすこともあります。
頭皮のにおいの原因について詳しく見ていきましょう。
シャンプーを十分泡立てて髪の毛を洗うだけでなく、頭皮を指の腹でしっかりと洗い、頭皮の汚れを落とすことが重要です。頭皮の汚れや皮脂が残っていると雑菌が増殖する原因となります。
また、シャンプーやコンディショナーをした後は、十分にすすぐことが大切です。特にコンディショナーはしっかりすすぐ必要があります。生え際や耳の後ろなど普段から洗いにくいと感じている部分は、入念にすすぎましょう。
入浴後は、しっかりと頭皮をドライヤーで乾かしましょう。生乾きの状態は菌が増殖しやすい環境になってしまいます。ただし、熱風を当てすぎると頭皮によくないので、熱すぎない風でドライヤーと髪の毛の距離を約15cm離して乾かしましょう。頭を拭かずに自然乾燥に任せている方は注意が必要です。
多量の汗をかくと、雑菌が増えやすい環境になります。雑菌が皮脂をエサに増えることで、不快なにおいが発生するため、汗をかいたら早めにふくことが大切です。ふき取っても頭皮に汗が多少は残ります。多量の汗をかいた日は早めにシャワーを浴びるなどしてください。
食事の内容によっても皮脂の分泌量は変わると言われています。油の取りすぎは、頭皮を含む全身からの皮脂分泌が増えるため、常に頭皮のにおいが出るようになります。
肉食中心の食生活を送っていると、悪臭の原因物質が体内にたまり、体臭や皮脂臭となって外にあらわれやすくなると言われています。食事では、タンパク質やビタミン、ミネラルをとりつつ、肉や魚、野菜、果物などをバランスよく十分にとることが大切です。
ストレスは、男性ホルモンの増加を招きます。男性ホルモンは皮脂の分泌に深くかかわっているため、ストレスは皮脂の増加に繋がり、結果的に頭皮がにおいやすくなります。
ストレスの解消法には、良質な睡眠や適度な運動などが挙げられます。自分にあったストレス解消法や趣味を見つけて少しでもストレスの少ない生活を意識しましょう。
睡眠も頭皮の健康に深くかかわっています。睡眠中に成長ホルモンが分泌され、成長ホルモンが頭皮や毛髪を健康的に保っています。睡眠不足は、成長ホルモンの分泌が少なくなり、血行不良やストレスで頭皮の健康状態が悪化します。
睡眠の質を高めるには、寝る前の行動を見直すことです。寝る前のスマホ操作、激しい運動、食事、入浴などは、睡眠の質を低下させます。就寝の3時間以上前までに食事を済ませ、2時間前に入浴、寝る前はスマホを操作しないことが大切です。
これらの間違った頭皮ケアや生活習慣などの原因によって頭皮が臭くなってしまうのです。
頭皮のにおいとAGAに直接的な関係はありませんが、注意はしましょう。
AGAは、頭皮環境の乱れ、加齢、偏食など、さまざまな要因が重なることで症状が現れるといわれています。
頭皮の汚れを放置すると雑菌が増殖し皮膚炎を起こし、抜け毛の原因となります。
元々AGAの体質を持っていた人が皮膚炎を合併すると薄毛が増悪するため、頭皮は清潔に保つ必要があります。
頭皮が臭い臭くないに関係なく、薄毛が進行しているように感じたときは、早めにクリニックに受診しましょう。
まずは頭皮を清潔に保つために正しい方法でシャンプーをしましょう。
適量を掌で泡立て、髪の毛だけでなくしっかりと頭皮を指の腹でマッサージするように洗うのがポイントです。抜け毛が心配だからと言って、きちんと洗わないと、逆に頭皮環境が悪化し抜け毛進行の原因となります。
また、お湯だけで洗い流すいわゆる”湯シャン”はお勧めしません。適量のシャンプーで汚れを落とすし頭皮を清潔に保つようにしましょう。
かゆみやフケを伴う場合は脂漏性皮膚炎を発症している可能性があるため、ケトコナゾールやミコナゾールなどの抗真菌薬が配合されたシャンプーがオススメです。
頭皮のにおいは頭皮の皮脂汚れによって起こります。そのため、頭皮を清潔にすることが薄毛を防ぐために重要です。頭皮のにおいが気になったときは医師に相談しましょう。その理由は次の通りです。
①頭皮のにおいの原因がわかる
頭皮のにおいの原因がわかることで、適切な対処ができます。間違った方法で対処し、頭皮のにおいがますます強くなり、コンプレックスの原因になる前に医師に相談してみましょう。
②AGAの場合は早く治療を始められる。
医師の診察を受けることで、AGAかどうかがわかり、AGAの治療を早期に始められることで、薄毛の進行を抑えることができます。皮脂汚れが原因と思い込んでしまい、AGAへの対処が遅れる恐れがあります。そうなれば、頭皮のにおいと薄毛の両方に対してコンプレックスを持ってしまうでしょう。コンプレックスはストレスの原因になるため、頭皮のにおいが悪化する恐れがあります。
少しでも頭皮のにおいに悩んでいる方は、医師に相談し原因を見つけて対処していきましょう。