
AGAコラム
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記事更新日:2025.05.22
近年注目されているAGAのレーザー治療は、薬に代わる新たな薄毛治療として期待されています。AGAのレーザー治療は主に「低出力レーザー(LLLT)」と「フラクショナルレーザー」の2種類に分類されます。いずれも内服薬に伴う副作用の心配がない点が大きな魅力です。この記事では、AGAレーザー治療の特徴や種類、費用について詳しく解説します。レーザー治療がどのように作用するのか、その効果や副作用、さらには頻度や期間についても解説します。薄毛・抜け毛に悩む方にとって、新たな選択肢として注目されているレーザー治療について、ぜひ本記事を参考にしてください。
監修医情報
ナチュラルAGAクリニック 院長 新行内 出
経歴
2013年3月 | 千葉大学医学部卒業 |
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2013年4月 | がん研有明病院勤務 |
2014年4月 | 東京大学医学部付属病院勤務 |
2015年4月 | 大手AGAクリニックA勤務 |
2017年6月 | 大手AGAクリニックB勤務 |
2021年5月 | ナチュラルAGAクリニック開院 |
資格・所属
AGAレーザー治療の特徴として、内服薬によるAGA治療と異なり、副作用のリスクがほとんどないことが挙げられます。フィナステリドやミノキシジルなどのAGAの内服薬では、性欲減退や動悸などの副作用が出ることがあります。しかしレーザー治療は外部からのアプローチであるため、体内に直接影響を及ぼす心配が少なく、安心して治療を受けることができます。
男性・女性の薄毛どちらも効果が期待できる点もレーザー治療のメリットです。
また、AGA治療には植毛という選択肢もありますが、レーザー治療の場合は植毛のような大掛かりな手術が必要ない点も魅力です。
AGAレーザー治療には、主に「低出力レーザー(LLLT)」と「フラクショナルレーザー」の2種類があり、実はこれらは全く別物です。低出力レーザー(LLLT)は、頭皮に弱い光を照射することで細胞を活性化、血行を促進し、発毛を促します。一方、フラクショナルレーザーは、比較的強いレーザーを使って頭皮を一時的に傷つけることで再生を促し、毛根の活性化を目指します。
低出力レーザー(LLLT) | フラクショナルレーザー | |
レーザーの強さ | 弱いレーザー光 | 強いレーザー光 |
効果が出るメカニズム | レーザー光が細胞を活性化 →エネルギー(ATP)産生、血行促進 | 頭皮を一時的に傷つける →自己再生を促す |
AGAガイドラインでの扱い | 推奨 | 非推奨 |
日本皮膚科学会のAGAガイドラインでは、低出力レーザー治療(LLLT)は推奨されています。これは、低出力レーザーがAGAに対して効果と安全性が高いと評価されているためです。一方で、フラクショナルレーザーはAGA治療としての効果がまだ十分に証明されていないため、現段階ではフラクショナルレーザーはガイドラインで推奨されていません。しかしフラクショナルレーザーも有望な治療法ですので、今後の更なる研究が望まれます。
低出力レーザー(LLLT)では主に650〜655nm前後の赤色波長の、弱いレーザー光を頭皮に照射します。
LLLTの効果には3つのメカニズムがあります。
1. 毛母細胞のATP産生を促す:LLLTは毛根の根元にある毛母細胞に直接作用し、細胞のエネルギー源であるATP(アデノシン三リン酸)の産生を促進します。これにより、毛根の細胞が活性化し、発毛を促します。
2. 血行を促進する:レーザー光は頭皮の血行を改善し、毛根に栄養素と酸素をより効果的に運びます。これにより、健康な毛髪の成長環境が整います。
3. 抗炎症作用がある:LLLTは頭皮の炎症を軽減する効果もあります。炎症が抑えられることで、髪の毛の成長を妨げる要因が減少し、AGAの進行を遅らせることが期待されます。
低出力レーザー(LLLT)の効果については、多くの研究でその有効性が示されています。特に、アメリカで行われた研究では95%の有効率が認められており、LLLTの高い有効性が示されました。また、ミノキシジルの外用薬と併用することで100%の有効性が認められたデータもあり、その相乗効果が期待されています。
低出力レーザーは比較的安全な治療ですが、以下のような副作用が報告されています。
・頭皮の赤み
・頭皮の乾燥
・温かさ
ただし、これらの症状は通常軽度で、一時的なものです。
LLLTは弱い出力のレーザーを使用するので、痛みが全くない点が特徴的です。
低出力レーザー(LLLT)は、効果的な結果を得るために、週3回の頻度での使用が推奨されています。このため、家庭用のレーザー機器を用いて自宅で治療することで効果を最大化できます。
治療期間としては、3ヶ月から6ヶ月程度で効果が得られることが一般的です。しかし効果が早い場合は1〜2ヶ月程度でも効果が見られることがあります。治療開始時に初期脱毛が起こることがありますが、一般的には非常に軽微です。
低出力レーザー(LLLT)の費用については、家庭用レーザー機器をレンタルもしくは購入して自宅で行うのが一般的です。クリニックで施術を行う場合もあります。レーザー機器レンタルの場合、月々の費用は約9,000〜1万円程度が相場です。機器を購入する場合は10万〜40万円程度の価格帯が一般的です。
低出力レーザー機器は、一度購入してしまえばランニングコストがかかりません。長期的に見ると、月々の支払いが発生する治療(薬やフラクショナルレーザー)と比較して非常にお得な点がLLLTのメリットです。家庭で手軽にAGA治療を継続することができるので、多くの方に利用されています。
低出力レーザー(LLLT)は機器の選び方によって効果が大きく変わってきます。機器を選ぶ際には以下のような重要なパラメータを考慮する必要があります。
・レーザーの個数
・出力
・点滅速度
・照射時間
・機器タイプ(ヘルメットタイプ、櫛タイプ、バンドタイプなど)
医学的なエビデンスや信頼性のあるデータに基づいて最適な機器を選ぶことで、AGA治療の効果を最大限に引き出すことが可能です。ナチュラルAGAクリニックでは、医学的エビデンスに基づき最適化されたオリジナルの低出力レーザー機器を開発し、のべ2万名以上の患者様に効果を実感していただいております。
フラクショナルレーザー治療は、強いレーザーを細かな点状に照射することで頭皮に一時的に損傷を与え、自己修復を促進します。自分自身の再生能力により、毛根部で成長因子が分泌され、血流改善、毛根の再生を促す効果が期待されます。さらに、コラーゲンの生成が促進されることで、頭皮の健康状態が向上し、育毛環境が整えられます。
フラクショナルレーザーの種類には、レーザーの発生装置によってエルビウムグラスレーザー、ツリウムレーザー、YAGレーザー、CO2レーザーなどがあります。これらのレーザーは、それぞれ異なる特性を持ち、それぞれ利点と欠点があります。しかし、どの種類のフラクショナルレーザーがAGAに最も効果的かについては、現時点では明確な答えは出ていません。今後の更なる研究が望まれます。
代表的な機器としてはエルビウムグラスレーザー機器である、Lumenis社のフォリックスレーザー(FoLix)などがあります。
代表的なレーザーとして、エルビウムグラスレーザーの効果を紹介します。ある研究では、68%の女性と45%の男性の薄毛に効果が見られたという報告があります。
また、エルビウムグラスレーザーは、ミノキシジル5%塗り薬と組み合わせるとさらに効果が高まったという報告もあります。
その他にも研究報告があり、いずれのレーザーもAGAに対する効果が期待されますが、まとまった研究報告は今のところ少ないのが現状です。
フラクショナルレーザーの副作用には、治療後の一時的な赤みや腫れ、かゆみ、乾燥感があります。また、痛みや稀に色素沈着を伴うことがあります。通常は数日から数週間で改善し、軽い副作用であることがほとんどです。
フラクショナルレーザーの頻度と期間は、一般的には2週間から1ヶ月の間隔で施術を受けることが推奨されており、これを8〜12回程度行うことが多いです。
一般的には3〜6ヶ月間の経過で効果が期待されます。
フラクショナルレーザーの費用は、1回あたり2〜5万円程度です。例えば5〜6回の施術で15〜30万円程度です。しかし、フラクショナルレーザーは継続的に施術を受ける必要があり、治療を中断すると効果が薄れる可能性があります。そのため、長期的に見ると費用がかさんでしまうのがデメリットです。
これは、一度購入したら長期的に使用できる低出力レーザー治療(LLLT)とは異なる点であり、治療を検討する際には、長期的なコストも考慮に入れる必要があります。
AGAのレーザー治療は、薬を使いたくない方や副作用を避けたい方にとって魅力的な治療です。低出力レーザー(LLLT)とフラクショナルレーザーは、それぞれ異なるメカニズムで毛髪の成長をサポートしますが、いずれも副作用が少ないのが大きな利点です。費用や治療期間は個人の状態によって異なりますが、継続的な治療が効果を高めます。
レーザー治療を検討する際は、まず専門の医師に相談し、自分に合った治療法を選ぶことが重要です。ナチュラルAGAクリニックではオリジナル開発の低出力レーザー機器を使用し、のべ2万名以上の患者様に効果を実感していただいております。ご興味の方はぜひ無料カウンセリングでお気軽にご相談ください。