AGAコラム
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記事更新日:2024.09.28
フィナステリドは、男性型脱毛症(AGA)の治療に広く用いられている薬剤ですが、フィナステリドの副作用が治るかどうか心配な方も多いのではないでしょうか?本記事では、フィナステリドの基本情報から具体的に副作用が治るかどうか、その対処法までを詳しく解説します。特に副作用に関しては、性機能障害や肝機能障害、抑うつ症状が治るかどうかについて触れ、副作用が現れた場合の対処法や、他の治療法についても具体的に紹介します。フィナステリドの使用を考えている方、または現在使用中の方にとって、有益な情報をお届けします。ぜひ最後までお読みいただき、安心して治療を続けるための参考にしてください。
監修医情報
ナチュラルAGAクリニック 院長 新行内 出
経歴
2013年3月 | 千葉大学医学部卒業 |
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2013年4月 | がん研有明病院勤務 |
2014年4月 | 東京大学医学部付属病院勤務 |
2015年4月 | 大手AGAクリニックA勤務 |
2017年6月 | 大手AGAクリニックB勤務 |
2021年5月 | ナチュラルAGAクリニック開院 |
資格・所属
フィナステリド(プロペシア)は、男性型脱毛症(AGA)の治療薬として広く利用されている医薬品です。フィナステリドは、5αリダクターゼという酵素の働きを抑えることで、テストステロンがジヒドロテストステロン(DHT)に変換されるのを防ぎます。DHTは、毛根の成長を抑制し、髪の毛が薄くなる原因となります。フィナステリドを服用することで、DHTの生成を減少させ、抜け毛を抑えて髪の成長を促進する効果が期待できます。1日1錠1mgを飲むことが一般的です。開始後1ヶ月ほどで初期脱毛が出ることがありますが、その後3-6ヶ月程度で効果が出てくることが多いです。なお、女性は使用できませんのご注意ください。
フィナステリドの代表的な副作用として性機能障害、肝機能障害、抑うつ症状などが知られています。
フィナステリドを服用することで、以下のような性機能障害が発生することがあります。性欲減退や勃起不全、射精障害、精液減少、精子減少といった症状が報告されています。これらの副作用は、フィナステリドが体内のホルモンバランスに影響を与えることが原因です。フィナステリドは、強力な男性ホルモンであるジヒドロテストステロン(DHT)が生成されるのを防ぎます。このDHTの減少が、性機能に影響を及ぼすと考えられています。症状の程度や発生率は個人差がありますが、これらの副作用が発生する可能性があるため、服用前に医師とよく相談することが重要です。
フィナステリドの副作用として、肝機能障害が報告されています。肝機能障害とは、肝臓の働きが正常に行われなくなる状態のことを指します。フィナステリドの服用によって肝臓に負担がかかり、一部の人では肝機能が低下する可能性があります。肝臓の酵素レベルが上昇し、血液検査で異常が見られることがあります。この状態が続くと、全身の倦怠感や黄疸、腹痛などの症状が現れることがあります。フィナステリドが肝臓に影響を与える理由は、主に薬の代謝過程で肝臓に負担がかかるためです。肝臓は薬物を分解・解毒する重要な役割を担っているため、フィナステリドのような薬を長期間服用することで肝臓に過度な負荷がかかることがあります。
フィナステリドの副作用の一つに、抑うつ症状があります。この症状は、フィナステリドが体内のホルモンバランスに影響を与えることが原因とされています。フィナステリドは男性ホルモンであるテストステロンをジヒドロテストステロン(DHT)に変換する酵素を抑制します。この結果、DHTのレベルが低下し、ホルモンバランスが崩れることが抑うつ症状の原因と考えられています。また、フィナステリドの服用中に感じる性機能障害や身体的な不調も、精神的なストレスを増加させ、抑うつ症状を引き起こす一因となる場合があります。
フィナステリドの副作用について詳しくはこちらの記事をチェックしてください。
フィナステリドで実際に副作用が出た場合、その副作用は治るのでしょうか?
フィナステリドの副作用は、服用中は持続しますが、服用をやめると治る可能性が高いです。例えば、勃起不全や性欲減退、精液減少や精子数減少といった性機能障害の副作用は、一度発症すると服用中は持続することが多いです。しかし、フィナステリドをやめたら性機能障害が改善する可能性が高いです。精液減少および精子数減少は3ヶ月以内に回復したという報告がありますので、特に妊活中の男性は妊活の予定の3ヶ月程度前には服用中止を検討してもいいかもしれません。
肝機能障害も同様に、服用を中止すると改善することが多いです。血液検査で肝機能障害が出現した場合は速やかに中止することが推奨されます。
抑うつ症状も服用中は持続しやすく、中止すると改善することが期待されるため、症状が重い場合は医師と相談するようにしましょう。
ポストフィナステリドシンドローム(PFS)とは、フィナステリドの服用を中止した後も副作用が持続する症状のことです。この症状には性機能障害、抑うつ症状、認知機能障害などが含まれ、薬をやめた後も数ヶ月から数年にわたり続くことがあります。一部の研究では、PFSの原因としてホルモンバランスの乱れや神経系への影響が指摘されていますが、まだ明確なメカニズムは解明されていません。PFSの治療法についても確立されておらず、専門医の診断と対策が必要です。PFSの頻度はかなり稀と言われているため過度な心配な無用ですが、認識しておく必要があるでしょう。
フィナステリドの副作用を生じた場合、副作用の種類によっては服用を継続しながら副作用に対して対症療法をすることを検討しても良いでしょう。例えば勃起不全に対してはバイアグラなどのED薬は有効で、フィナステリドと一緒に処方するクリニックもあります。
抑うつ症状に対しては抗うつ薬を使用する場合もありますが、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)は性欲減退や勃起不全など、フィナステリドと類似した副作用を持つことがあるため注意が必要です。また、抑うつ症状がうつ病の治療薬によって改善されるかどうかについては、臨床データが限定的ですので、主治医と相談が必要です。
フィナステリドの副作用が気になる場合、服用を中止し、他のAGA治療法を検討しても良いでしょう。ミノキシジル外用薬は、頭皮に直接塗ることで血行を促進し、発毛を促進する効果があります。副作用が少ないため、多くの人にとって安全な選択肢です。
低出力レーザー治療も注目されています。低出力のレーザー光を頭皮に照射することで、毛母細胞を活性化し、髪の成長を促進します。副作用が非常に少ないため、安全性も高いと言えるでしょう。
また、植毛も有効な選択肢です。自分の髪を移植することで、持続的な効果が期待できます。これらの方法を組み合わせることで、フィナステリドを使わずにAGAを効果的に治療することが可能です。
フィナステリドの副作用は、性機能障害や肝機能障害、抑うつ症状などが報告されています。これらの副作用は服用中は持続するものの、服用をやめたら治ることが多いです。服用をやめた後も副作用が持続するポストフィナステリドシンドロームが知られていますが、頻度としては非常に稀と言われています。フィナステリドをやめる場合、ミノキシジルや低出力レーザー治療などの代替治療法があります。また、服用を継続する場合はED薬などで対症療法することも選択肢の一つです。フィナステリドの副作用についての理解を深め、適切な対処法を知ることで、安全に治療を行うよう心がけましょう。