AGAコラム
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記事更新日:2024.10.18
薄毛・抜け毛の改善が期待できる発毛剤は数多くあります。薄毛に悩む方にとって選択肢が多いのは良いことですが、数が多すぎて、「ズバリ生えるのはどれ?」と悩んでしまうことも多いでしょう。
そこで今回は、ドラッグストアやネット通販などで購入できるおすすめの発毛剤を紹介します。発毛剤を選ぶときのポイントや注意点も解説しているので参考にご覧ください。
監修医情報
ナチュラルAGAクリニック 院長 新行内 出
経歴
2013年3月 | 千葉大学医学部卒業 |
---|---|
2013年4月 | がん研有明病院勤務 |
2014年4月 | 東京大学医学部付属病院勤務 |
2015年4月 | 大手AGAクリニックA勤務 |
2017年6月 | 大手AGAクリニックB勤務 |
2021年5月 | ナチュラルAGAクリニック開院 |
資格・所属
発毛剤とは、脱毛を食い止めて抜け毛を防止し、髪の毛を新しく生やすためのアイテムです。薄毛・抜け毛を改善する効果が期待できる医薬品として販売されています。
ところで、薄毛が気になっている方のなかには「発毛剤と育毛剤は何が違うの?」と疑問に思っている方もいるのではないでしょうか。すでに育毛剤を使ってケアしている方もいるかもしれません。
実は、発毛剤と育毛剤はまったく別のものです。
発毛剤には、発毛効果があると国が認可しているミノキシジルが配合されています。ミノキシジルは髪の毛が抜けてしまったところから再び発毛させる効果がある成分です。
一方で育毛剤は、今生えている髪の毛の健康を維持したり頭皮を健康にしたりすることが主な目的です。つまり、薄毛の方が育毛剤を使用しても、髪の毛は新しく生えてこないのです。このことから、薄毛や抜け毛が気になる方は、育毛剤ではなく発毛剤を選ぶのがベストだと言えます。
発毛剤は第1類医薬品に分類されているため、購入時は薬剤師による説明を受けなければなりません。ただし、必ずしも対面で説明を受ける必要があるわけではないため、ドラッグストアや薬局のほかインターネット通販でも購入できます。
発毛剤には、発毛成分であるミノキシジルがどの商品にも主成分として配合されています。
一見するとどれも同じに見えるかもしれませんが、主成分以外に配合されている成分に違いがあるため、しっかりと特徴を見極めて自分に合うものを選ぶことが大切です。
ここでは、ミノキシジル配合のおすすめの発毛剤を6つ紹介します。
ヒックスミノキシジル5は、シオノケミカル株式会社が製造している低価格で購入可能な発毛剤です。
市販薬では国内最高となる5%のミノキシジルが配合されています。効果が認められた発毛成分がしっかりと配合されている頼もしい発毛剤です。
ジェネリック医薬品のため、従来から販売されている発毛剤と比べると続けやすい価格になっています。4本セット購入の場合、1本3,000円となるため、価格が原因で治療を断念してしまった方にもおすすめです。
「余計な成分はいらないから安く購入したい」「続けて使うものだからお財布への負担が少ないものが良い」という方から人気を集めています。ぱっと見ただけでは発毛剤だと分からないようなシンプルなデザインも好評です。
販売参考価格 | 4,500円 |
販売元 | 株式会社エムボックス |
ミノキジル配合量 | 5% |
内容量 | 60mL |
スカルプDメディカルミノキ5は、アンファー株式会社が販売する男性の壮年性脱毛症における発毛剤です。
主成分であるミノキシジルが、国内最大濃度の5%配合されています。
ミノキシジル製剤に含まれているエタノールの影響で頭皮の乾燥に悩む方が少なくないため、スカルプDメディカルミノキ5には、保湿効果のあるグリセリンが配合されています。
また、よりしっかりと発毛効果を実感したい方向けに、「スカルプDメディカルミノキ5 プレミアム」という製品もあります。主成分であるミノキシジルのほかに、皮脂の過剰分泌を抑えるピリドキシン塩酸塩、血行を促進するトコフェロール酢酸エステル、頭皮のかゆみを抑えるl-メントールが配合されています。
販売参考価格 | 4,980円 |
販売元 | アンファー |
ミノキジル配合量 | 5% |
内容量 | 60mL |
大正製薬株式会社が販売しているミノキシジルが最大濃度配合された発毛剤です。
ミノキシジルをはじめ、抜け毛予防サポート成分であるグリチルレチン酸やジフェンヒドラミン塩酸塩、ヒノキチオールなど8種の有効成分が配合されているので、発毛を促進しながら頭皮環境も整えることが可能です。
今回新たに、頭皮や毛細胞に栄養を与える成分である「パンテノール」も新配合されています。リアップX5チャージは、発毛促進成分であるミノキシジルの力を最大限に発揮できるような処方になっている発毛剤です。
通販限定で同処方の「リアップX5プレミアム」を購入することも可能です。
販売参考価格 | 8,140円 |
販売元 | 大正製薬株式会社 |
ミノキジル配合量 | 5% |
内容量 | 62mL |
リザレックコーワは、「キャベジンコーワ」や「Q&Pコーワ」などでお馴染みの興和株式会社が販売している発毛剤です。国内最大濃度となる5%のミノキシジルのみが配合されているシンプルな処方です。
無香料なのでにおいが気になる方でも使いやすくなっています。ミノキシジルは、休止期から成長期への移行を促進することで発毛を促進する成分です、太く長い髪の毛が育ちやすい環境を整えて薄毛を改善します。
本体を逆さまにすると、ノズルヘッドの部分に1回量の薬液が自動で溜まるようになっています。また、ノズルヘッドが小さく小回りがきくため、しっかりと地肌に塗ることが可能です。
販売参考価格 | オープン価格 |
販売元 | 興和新薬 |
ミノキジル配合量 | 5% |
内容量 | 60mL |
リグロEX5は、ロート製薬株式会社が販売している発毛剤です。2018年に発売されたリグロEX5は、19年ぶりに市場に出た新しい発毛剤として大きな注目を集めました。最大濃度である5%のミノキシジルが配合されています。
頭皮に負担をかけにくいやわらかヘッドを採用しているので、余計な刺激を与えることなく使用できます。
リグロEX5は薬局やドラッグストアでも購入できますが、価格を少しでも抑えたいならインターネット通販で購入するのがおすすめです。「次回予約4本セットコース」で申し込むと、毎回25%OFFで購入できます。
発毛サポート成分も期待する方は、同シリーズの「リグロ EX5エナジー」を購入するとよいでしょう。こちらには、発毛をサポートするパントテニルエチルエーテルやピリドキシン塩酸塩などの成分も配合されています。
販売参考価格 | 4,950円 |
販売元 | ロート製薬株式会社 |
ミノキジル配合量 | 5% |
内容量 | 60mL |
アロゲイン5は、「ユンケル」や「ナザール」などでも知られている佐藤製薬株式会社から販売されている発毛剤です。発毛効果が認められているミノキシジルが国内最大濃度である5%配合されています。
アロゲイン5は、毎日続けて使いやすいようにベタつかない使用感になるよう作られています。高い使用感になっているため、ストレスフリーで使いやすいでしょう。
薬液を無駄なく頭皮に塗り広げやすいように、ピンポイントノズルを採用しています。先端が細く薬液が髪の毛に付着しにくいので、薄毛が気になり始めたばかりの方でもスムーズに塗布できるでしょう。
ミノキシジルに加えて4つの育毛サポート成分が配合された「アロゲイン5MX」も販売されています。髪の毛を生やすだけでなく抜けにくいように育てたい方は、こちらの商品も検討してみてください。
販売参考価格 | オープン価格 |
販売元 | 佐藤製薬株式会社 |
ミノキジル配合量 | 5% |
内容量 | 60mL |
発毛剤はどれを選んでも同じということはありません。主成分はどれもミノキシジルであるものの、濃度が異なったりほかに配合されている成分が違ったりするのです。以下の2つのポイントは購入前に確認しましょう。
とくに、ミノキシジルの含有濃度のチェックは大切です。濃度が異なるだけで発毛効果に大きな影響が出る可能性があります。
国内で市販されている発毛剤に含まれているミノキシジルの濃度は、1%または5%です。日本皮膚科学会が発行している「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版」では、ミノキシジルの濃度が、1%もしくは2%より5%の方が発毛効果も出やすいことが言及されています。
2%もしくは5%のミノキシジルを男性被験者に使用したところ、5%のミノキシジルを使ったグループのほうが脱毛部1cm2あたりの非軟毛数の増加が大きかったのです。
1%または5%のミノキシジルを日本人男性300名に使用した試験でも、5%のミノキシジルのほうが高い発毛効果が確認されています。このことから、より高い発毛効果を実感したい方は、1%ではなく5%のミノキシジルが配合された発毛剤がおすすめです。「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版」でも、男性の薄毛治療には5%のミノキシジルを使うよう推奨されています。
ただし、濃度が高いミノキシジルでは副作用も出やすくなるので注意が必要です。ミノキシジルによる副作用が気になるときは、医師や薬剤師に相談しましょう。
発毛剤を選ぶときにぜひ確認したいのが、ミノキシジル以外にどのような成分が含まれているかという点です。発毛サポート成分が含有されているかどうかで発毛効果にも影響が出ることがあります。
大正製薬の研究によると、頭皮環境が悪化している状態でミノキシジルを使用すると、効果が減弱することが分かっています。 そのため、頭皮環境を整えるのに役立つ成分が含まれているかも確認しましょう。
頭皮環境を整える働きがあることで良く知られているのが、ジフェンヒドラミン塩酸塩やグリチルレチン酸、ヒノキチオールです。
ジフェンヒドラミン塩酸塩 | 抗ヒスタミン作用により頭皮のかゆみを鎮める |
グリチルレチン酸 | 頭皮の炎症を抑える |
ヒノキチオール | 殺菌効果や抗菌効果によって頭皮を清潔に保つ |
l-メントール | 頭皮のかゆみを抑制する |
このほか、発毛サポート成分にも注目しましょう。ミノキシジルの働きを助け、発毛しやすい環境を整える成分が配合されている発毛剤は、ミノキシジルのみしか配合されていない発毛剤よりも高い効果を発揮してくれるでしょう。発毛サポート成分には、次のようなものがあります。
ピリドキシン塩酸塩 | 皮脂の過剰分泌を抑制する |
トコフェロール酢酸エステル | 皮脂の酸化を防止し、血行を促進する |
パントテニルエチルエーテル | 毛細胞に栄養補給を行う |
ミノキシジルが配合された発毛剤は、日本皮膚科学会でも発毛効果がしっかりと認められています。しかし、発毛剤の使用にあたっては、いくつか注意点があるため確認しておきましょう。
ミノキシジル配合の発毛剤は、すべて第1類医薬品に分類されています。法律上、第1類医薬品は薬剤師から書面での情報提供を受けなければ購入できません。
また、購入時に年齢や症状の確認、注意点や使い方の説明なども受ける必要があります。薬剤師から確認を受けなければならず、薬剤師不在のドラッグストアなどでは購入できないので注意しましょう。
インターネット通販で購入する場合は、購入前や購入後にオンライン上で薬剤師による確認があります。確認後、問題なければ発送される仕組みです。発毛剤は1本で1か月分のものがほとんどですが、発毛効果は4か月ほど継続して使用しないと実感できません。つまり、効果が出るまでには最低でも4本は購入する必要があります。
1本ずつ購入する場合は薬剤師の説明を4回受けなければなりません。4回も同じ説明を受けるのが面倒だと感じる方は、一度に複数個買うのもよいでしょう。
ただし、初めて発毛剤を使用する方は副作用が出ないかなどを確認する必要があるので、最初は1本から試すのを推奨しています。
ミノキシジル配合の発毛剤は、医薬品として販売されています。医薬品ということもあり、人によっては副作用が出る恐れもあるので気をつけましょう。主な副作用としては、次のようなものが報告されています。
とくに多いのが、頭皮の発疹や発赤、かゆみなどの副作用です。
厚生労働省の調査によると、ミノキシジルを5%配合した発毛剤を使用して副作用が出たのは、3,072例中271例(8.82%)でした。
長期的にミノキシジルを使用した場合でも、重篤な副作用が出ることはほとんどないとされています。なお、ミノキシジルとの因果関係は不明ですが、急激に体重が増加した例もあります。
壮年期脱毛症とは、20~50代頃に見られる脱毛症のことです。AGAや男性型脱毛症と呼ばれることもあります。ミノキシジルの発毛剤が効果を発揮するのは、この壮年期脱毛症のみです。ほかの原因で起きている薄毛には効果が出ない場合があります。
たとえば、円形脱毛症や甲状腺などの病気が原因で脱毛が起きている方が使用すると、効果が出ないだけでなく人によっては症状が悪化することもある ので注意してください。
壮年期脱毛症かどうかを見分けるには、抜け毛の進行具合を確認することが重要です。おでこの生え際や頭頂部から抜け毛が進行しているようでしたら、壮年期脱毛症の可能性が高いでしょう。
ミノキシジル配合の塗り薬(外用薬)は、日本皮膚科学会が、発毛効果と安全性において十分な根拠があるとA評価(強く推奨)を出しているため、薄毛の改善において一定の効果が期待できます。ただし、誰でも絶対毛が生える発毛剤というのはありません。
特に、薄毛の症状が大きく進行している場合、ミノキシジル配合の発毛剤を使用しても十分な効果が出ないことがあります。これは、薄毛の進行に伴い毛根がどんどん弱っていくためです。
そのため、薄毛や抜け毛が気になり始めたら、なるべく早く医療機関で治療を始めることが大切になります。
クリニックを受診して医師の診察を受けた場合は、症状や体質などに応じて5%を超えるミノキシジルを処方してもらうことも可能です。濃度の高いミノキシジルを希望される方は、医師に相談してみてくだい。