
AGAコラム
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記事更新日:2025.03.27
監修医情報
ナチュラルAGAクリニック 院長 新行内 出
経歴
2013年3月 | 千葉大学医学部卒業 |
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2013年4月 | がん研有明病院勤務 |
2014年4月 | 東京大学医学部付属病院勤務 |
2015年4月 | 大手AGAクリニックA勤務 |
2017年6月 | 大手AGAクリニックB勤務 |
2021年5月 | ナチュラルAGAクリニック開院 |
資格・所属
ミノキシジルは、その効果と同時に「副作用」が気になるのも事実です。この記事では、医師監修のもと、ミノキシジルの内服薬と外用薬における具体的な副作用やリスクについて詳しく解説し、安心して使用するための対処法を紹介します。多毛症やむくみ、心臓疾患などの症状に不安を感じている方、または初期脱毛を経験した方など、ぜひ本記事を参考にしてください。
また、ミノキシジルの副作用が心配な方はこちらの記事もチェックしてみてください
ミノキシジルを内服薬として使用する場合には、外用薬とは異なる副作用やリスクがあります。内服薬の副作用には多毛症、むくみ、動悸、息切れ、肝機能障害、腎機能への影響、初期脱毛などがあります。
ミノキシジル内服薬は、現在日本では正式に承認されていない薬剤です。これは、内服用のミノキシジルが発毛促進剤としての効果が期待される一方で、その副作用やリスクについての十分な研究が行われておらず、安全性が完全に確認されていないためです。ミノキシジル内服薬は心臓や血圧に影響を与える可能性があるため、特に既存の心疾患を持つ人や高血圧の患者にとってはリスクが高まることが懸念されています。
多毛症は、体毛の量が増加する状態を指します。ミノキシジルは血管を拡張し、毛包への血流を増加させることで毛髪の成長を促進しますが、その効果は頭皮以外の場所にも及ぶことがあります。特に、顔や腕、脚などの体毛が濃くなることが報告されています。これは、ミノキシジル内服薬を使用した場合により顕著に見られることが多いです。
この多毛症の副作用は、薬の服用を中止すれば改善されることが多いです。また、全身脱毛をすることは一つの対策ですが、全身脱毛を行っていても多毛症が発生することもあります。
ミノキシジル内服薬の副作用として、手足や顔のむくみが挙げられます。これは、血管の拡張で水分が組織に留まりやすくなるためです。特に顔や下肢に現れやすく、見た目にも影響することがあります。通常、薬の量を調整すれば軽減しますが、長引く場合や悪化する場合は医師に相談が必要です。
むくみは心臓や腎臓に影響を与える可能性があるため、心臓病や腎臓病の既往歴がある方は、服用前に医師と相談してください。むくみがひどくなると動悸や息切れを引き起こすこともあるため、自己判断せず医師の指導を仰ぎましょう。
ミノキシジル内服薬の使用により、動悸や息切れといった心臓関連の副作用が現れることがあります。これは、ミノキシジルが血管拡張作用を持ち、血圧を低下させる結果として、心拍数が増加し、心臓に負担がかかる可能性があるためです。特に高血圧や心疾患の既往がある方は、ミノキシジルの使用によりこれらのリスクが増大する可能性があるので、使用前に医師と相談することが重要です。
ミノキシジル内服薬の使用により、稀に肝機能障害が報告されています。肝機能障害とは、肝臓の働きが妨げられる状態で、黄疸、倦怠感、食欲不振、腹痛などの症状が現れることがあります。肝機能障害のリスクを減らすためには、定期的な肝機能検査を行い、医師とリスクについて相談することが推奨されます。また、アルコールの過剰摂取や他の肝毒性のある薬との併用を避けることも大切です。
ミノキシジル内服薬は、心臓疾患リスクが指摘されています。元々高血圧治療薬で、血管拡張作用により血圧に影響を与える可能性があります。心拍増加や不整脈、心臓肥大が起こるリスクがあり、心臓疾患を悪化させることがあります。心臓病の既往歴がある方は、医師と相談の上で使用を検討し、異常があれば早急に医療機関を受診してください。
ミノキシジルの内服薬による副作用の一つに、腎機能障害があります。腎臓は体内で血液を浄化し、余剰な水分や老廃物を体外に尿として排出する重要な役割を果たしています。ミノキシジル内服薬を使用すると、一部の方は腎臓の機能が低下し、体内に老廃物が蓄積する可能性があります。これにより体内の水分バランスが乱れ、浮腫などの症状を引き起こすことがあります。
また、腎機能障害は血液中の水分や電解質のバランスを崩す可能性があり、これが重度の場合には心臓疾患を引き起こす可能性もあります。特にミノキシジルは血圧を下げる作用がありますが、これが腎機能障害と相まって血圧が適切に調節できなくなることもあるため注意が必要です。
腎臓疾患がある方や高齢者は、副作用のリスクが高まる可能性があるため、より注意深い対応が求められます。必ず医師と相談の上、治療を開始するようにしてください。
ミノキシジルの内服薬を使用する際に起こる可能性がある副作用の一つが初期脱毛です。これは、薬の効果が発揮されてヘアサイクルが正常化する過程で、一時的に毛が抜ける現象を指します。治療初期に薬によって毛根が刺激され、休止期や退行期の毛が一斉に抜けるため、薬を始めてから2週間〜1ヶ月半くらいで抜け毛を増えることがあります。初期脱毛は長くても1ヶ月半くらいで治ることがほとんどです。また、すべての人に起こるわけではなく、見た目にすごく薄くなるほどの初期脱毛は少ないので過度な心配はいらないと思います。
初期脱毛の副作用が起きたとしても基本的には対策は必要なく、治療を継続することが大事です。ただし、初期脱毛以外の原因で抜け毛が生じている可能性を除外するために必ず医師の診察を受けるようにしてください。
ミノキシジルの副作用が心配な方や、薬を使わないAGA治療法に興味がある方は、こちらの記事もご覧ください。
ミノキシジルを外用薬として使用する場合には、直接皮膚に塗布するため、皮膚に直接影響を及ぼす可能性があります。その一例として、頭皮のかゆみや発赤が挙げられます。これは、ミノキシジルが皮膚に刺激を与え、一時的な炎症反応を引き起こすことが原因となります。また、頭痛やめまいといった副作用も起こることがあり、これは主にミノキシジルが血管を広げ血流を増加させる作用によるものです。さらに、フケが出ることもあります。これはミノキシジルが皮膚の新陳代謝を促すため、古い角質が剥がれ落ちてフケとなるためです。また、ミノキシジル内服薬と同様に初期脱毛も可能性があり、これは新しい毛が成長する過程で一時的に既存の毛が抜ける現象です。
ミノキシジルの外用薬には、頭皮のかゆみや発赤といった副作用が起きることがあります。これらの症状は、肌が薬剤に反応し、皮膚炎を起こしている状態です。一部の人にはアレルギー反応として、頭皮のかゆみや発赤が出ることもあります。かゆみや発赤が強い、または長時間続く場合は、使用を中止し、医師に相談することをお勧めします。頭皮の状態によっても副作用の出方は異なり、乾燥肌や敏感肌の人は特に注意が必要です。
かゆみや発赤の副作用が出た場合、同じミノキシジル配合の外用薬でも、商品によってかゆみが生じたりしなかったりすることがあります。これは、ミノキシジル以外の成分(溶剤など)に反応してかゆみや赤みが生じているためですので、例えば市販のリアップでかゆみが出たとしても、他のミノキシジル外用薬では大丈夫ということもありますので、色々と試してみてもいいかもしれません。どの商品を使ってもかゆみが出る場合はミノキシジルの成分自体にアレルギーが出ている可能性が考えられます。また、使用頻度を減らすとかゆみや赤みが減少することも多いので、かゆみが出ない程度に減らして使うことを検討してもいいかもしれません。
ミノキシジルの外用薬における副作用の一つとして、頭痛やめまいが起きることがあります。これは薬剤が体内に吸収され、血管を拡張する作用が強く出た結果、血流が促進されて発生する場合があります。特に頭痛は、ミノキシジルを頭皮に塗布した際に感じることが多く、使用開始後すぐに発生することもあります。これは一時的なものであることが多く、体が薬剤に慣れると自然と収まることが一般的です。
一方、めまいは使用量が多すぎる、あるいは長時間にわたって使用することで起こる可能性があります。これは血圧低下を招くことが原因で、特に立ち上がる時や長時間立っている時に感じやすい症状です。このような症状が出た場合、すぐに使用を中止し医師に相談するようにしてください。
頭痛やめまいの副作用が生じた場合はミノキシジル外用薬の頻度や量を減らすことで改善することがありますので、医師と相談の上、使用方法を変更しても良いでしょう。
ミノキシジルの外用薬で、頭皮に白い粉状のフケが発生することがあります。これは、頭皮が乾燥することで皮膚の新陳代謝が活発化し、角質層が過剰に剥がれ落ちる現象を指します。フケが発生すると、見た目にも悪影響を及ぼすだけでなく、かゆみを伴うこともあります。
フケの副作用が出てしまった場合は、ミノキシジルの使用量を減らしたり、使用を一時的に中断したりすることで症状が改善することがあります。また、頭皮の保湿に努める、シャンプーを変えるなどの生活習慣の見直しも有効です。
ミノキシジルの使用初期には「初期脱毛」と呼ばれる現象が起こることがあります。これは、ミノキシジルが毛乳頭細胞の成長を促進し、新しい髪の毛が早く生えてくる過程で、古い髪の毛が抜け落ちる現象を指します。初期脱毛は、効果が現れ始める証拠とも言えるのですが、抜け毛が増えて心配になる方もいらっしゃいます。一般的には、ミノキシジルを使用開始してから2週間〜1ヶ月後くらいに起こり、1ヶ月半くらいで自然に収まることが多いです。当院の経験では約半数くらいの方が初期脱毛を自覚しますが、残りの半数の方は初期脱毛は起こりません。また、見た目にすごく薄くなるほど抜けることは少ないので、過度に心配する必要はないかもしれません。
初期脱毛が起きたとしても基本的には対策は必要なく、治療を継続することが大事です。ただし、初期脱毛以外の原因で抜け毛が生じている可能性を除外するために必ず医師の診察を受けるようにしてください。
ミノキシジルの内服薬と外用薬のどちらが効果的か、比較した研究は多くないため、現時点でどちらが効果的と結論づけることは難しいです。外用薬、内服薬ともによく効く人とそうでない人がおり、個人差があります。
2017年に発行された日本皮膚科学会のAGAガイドラインでは、ミノキシジル外用薬は男性・女性ともに効果と安全性が実証されているため「使用を強く勧める」Aランクとなっていますが、ミノキシジルの内服薬は「行うべきではない」Dランクとなっています。これはミノキシジルの内服薬には肝機能障害や多毛症などの副作用があり、安全性の実証が弱いためとされています。
こういった副作用のリスクと効果を天秤にかけたうえで、医師と相談して治療方針を決定することが望ましいでしょう。
ミノキシジルは、単体でも十分な効果を発揮しますが、他の治療と併用することで一層の効果を期待できます。特に、低出力レーザー治療やフィナステリドとの併用が一般的です。低出力レーザー治療は、毛髪の成長を促進し、ミノキシジルの効果を補完します。また、フィナステリドはAGAの治療に用いられる飲み薬で、ミノキシジルと併用することで互いの効果を高めます。
ミノキシジルと低出力レーザー治療を併用すると、AGA治療の効果が向上することが知られています。低出力レーザー治療は、出力の低いレーザー光線を頭皮に照射し、毛母細胞の活性化を促進することで髪の成長を刺激します。また、血流を改善することで栄養素の供給を促進し、健康的な発毛を促します。一方、ミノキシジルは血管を広げ、成長因子を分泌することで発毛を促します。これらの治療法を併用することで、髪の成長をさらに促進し、薄毛の改善を期待することができます。ある研究では、ミノキシジル外用薬単体では80%程度だった有効性が、低出力レーザーとミノキシジル外用薬を併用することで100%の有効性となったことが報告されています。2017年の日本皮膚科学会AGAガイドラインでも「行うよう勧める」というB評価で高評価を得ています。
低出力レーザー治療は副作用の頻度が極めて低いため、副作用が心配な方にとって良い治療の選択肢となります。また、男性・女性ともに推奨される治療で、多くの方に良い適応があります。
ミノキシジルとフィナステリドを併用すると効果が改善することが知られています。フィナステリドはAGAの治療薬の一つで、強力な男性ホルモンであるジヒドロテストステロンを阻害することで髪の成長を促進します。ミノキシジルとフィナステリドを併用することで、それぞれの効果を相乗させることが期待できます。
フィナステリドは性欲減退や勃起不全といった性的な副作用が報告されています。また、フィナステリドには肝機能障害を起こすリスクもあるため、ミノキシジル内服と併用する場合には更なる注意が必要で、定期的な血液検査を行うことを推奨します。
また、フィナステリドは長期間の服用が必要な薬であり、ミノキシジルとの併用によって効果が早期に現れるわけではありません。忍耐強く続けることが大切です。
フィナステリドは女性には使用しない薬ですので、女性の場合は異なる治療を検討してみてください。
この記事では、AGA治療薬として広く知られるミノキシジルについて詳しく解説しました。ミノキシジルの内服薬と外用薬の違い、それぞれの副作用、そして他の治療薬との併用について深く掘り下げました。ミノキシジル内服薬の副作用としては、多毛症や手足や顔のむくみ、動悸・息切れ、肝機能障害、心臓疾患、腎機能障害、初期脱毛などがあります。一方、ミノキシジル外用薬の副作用としては、頭皮のかゆみや発赤、頭痛やめまい、フケ、初期脱毛などがあります。また、内服薬と外用薬のどちらが効果的かについても触れました。さらに、ミノキシジルと低出力レーザー治療やフィナステリドとの併用についても解説しました。
ミノキシジルの副作用についてよく知り、リスクと効果を天秤にかけた上で治療を行うことが重要です。また、副作用が心配な場合にはミノキシジル以外の治療を検討してみてもいいかもしれません。