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    【医師監修】デュタステリド(ザガーロ)の副作用の確率は?

    デュタステリドの副作用の確率は?アイキャッチ

    記事更新日:2024.10.18

    デュタステリドは、男性型脱毛症(AGA)の治療に広く使用されている薬です。この記事では、デュタステリドの基本的な特徴から、副作用の種類と原因他の治療薬との違い、そして副作用の確率について詳しく解説します。また、より安全で効果的な治療法を探している方のために、副作用の確率が低い選択肢についても紹介しますのでぜひ参考にしてください。

    監修医情報

    新行内 出

    ナチュラルAGAクリニック 院長 新行内 出

    経歴

    2013年3月 千葉大学医学部卒業
    2013年4月 がん研有明病院勤務
    2014年4月 東京大学医学部付属病院勤務
    2015年4月 大手AGAクリニックA勤務
    2017年6月 大手AGAクリニックB勤務
    2021年5月 ナチュラルAGAクリニック開院

    資格・所属

    • 日本美容皮膚科学会 正会員
    • 日本抗加齢医学会 正会員

    デュタステリド(ザガーロ)とは?

    デュタステリドは、前立腺肥大症の治療薬として開発されましたが、男性型脱毛症(AGA)にも効果を発揮するためAGAの治療薬としても処方されています。「ザガーロ」はデュタステリドを主成分とする商品名で、同じ成分を含むジェネリック医薬品も存在します。ここではデュタステリドを含有する薬の副作用について解説します。

    副作用の種類と原因

    デュタステリドの代表的な副作用には、性機能不全(リビドー減退、勃起不全、射精障害)乳房障害(女性化乳房、乳頭痛、乳房痛、乳房不快感)抑うつ気分精巣痛精巣腫脹などが挙げられます。これらの副作用は、デュタステリドが体内で5α-リダクターゼという酵素の働きを抑制し、男性ホルモンの一種であるジヒドロテストステロン(DHT)の生成を減少させることが原因と考えられています。その他、治療開始から2ヶ月以内に一時的に抜け毛が増える初期脱毛が起こることがあります。

    また、重大な副作用として肝機能障害黄疸が挙げられます。デュタステリドは主に肝臓で代謝されるため、肝臓に障害をきたすことがあります。

    使用上の注意

    デュタステリド(ザガーロ)は女性や子供には使用することができません。デュタステリドは皮膚からも吸収されるため、女性や子供が薬剤に触れないようにしましょう。

    また、デュタステリドはPSA(前立腺特異抗原)の値を低下させる可能性があるため、前立腺がんのスクリーニングに影響を与えることがあります。PSA検査を受ける際は、デュタステリドを服用していることを医師に知らせることが必要です。

    さらに、他の薬との相互作用についても注意が求められるため、併用薬についても医師に相談することをお勧めします。

    フィナステリド(プロペシア)との違い

    デュタステリド(ザガーロ)とフィナステリド(プロペシア)は、どちらも男性型脱毛症(AGA)の治療薬ですが、作用の仕組みや効果に違いがあります。デュタステリドは5α-リダクターゼの1型と2型の両方を抑制しますが、フィナステリドは2型のみを抑制します。この違いにより、強力にDHTを抑制することができるため、デュタステリドはフィナステリドよりも強い効果が期待できます。しかし、同時にデュタステリドの方が副作用のリスクが高く、副作用が出現する確率が高い傾向にあるため注意が必要です。

    デュタステリドの副作用の確率は?

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    様々な研究によると、デュタステリドの主な副作用の確率は性欲減退 1.3〜8.3%勃起不全 1.0〜11.7%射精障害 0.1〜5%と報告されています。これらはフィナステリドと比較するとやや高い数値となっています。

    また、肝機能障害、黄疸も報告されていますが、いずれも頻度不明とされています。

    デュタステリドのこれらの副作用は内服をやめると治る可能性が高いですが、投与中止後も性機能障害が持続したとの報告もあります

    その他、添付文書に記載の副作用は以下の表の通りです。

     1%以上1%未満頻度不明
    過敏症 発疹蕁麻疹、アレルギー反応、瘙痒症、限局性浮腫、血管性浮腫
    精神神経系 頭痛、抑うつ気分浮動性めまい、味覚異常
    生殖系及び乳房障害性機能不全(リビドー減退、勃起不全、射精障害) 注)乳房障害(女性化乳房、乳頭痛、乳房痛、乳房不快感)精巣痛、精巣腫脹
    皮膚  脱毛症(主に体毛脱落)、多毛症
    消化器 腹部不快感腹痛、下痢
    その他  倦怠感、血中CK増加

    注) 投与中止後も持続したとの報告がある。

    デュタステリドの副作用の解説はこちらの記事もご覧ください。

    副作用の確率の少ない治療法は?

    デュタステリドの副作用が心配な方には、他の治療法も選択肢になります。

    ミノキシジル外用薬は頭皮に直接塗るタイプのお薬で、毛根の血流を改善し、発毛を促進します。副作用としては頭皮の痒みや赤みなどが主で、比較的軽微です。

    低出力レーザー治療は、レーザー光を頭皮に照射して毛母細胞にエネルギーを与え、発毛を促進する方法です。副作用は頭皮乾燥、ひりつきなど軽微な副作用が主です。

    また、フィナステリド内服薬は、デュタステリドよりは副作用の頻度が低いと言われています。それでも、性機能に影響を及ぼす可能性があるため、リスクを理解した上で使用することが重要です。

    これらの治療法を組み合わせて使用することで副作用の確率を下げつつ治療を行うことができるかもしれません。

    まとめ

    この記事ではデュタステリド(ザガーロ)の副作用、特にその確率について詳しく解説しました。デュタステリドには肝機能障害、性機能不全、乳房障害、抑うつ気分、精巣痛、精巣腫脹などの副作用が報告されており、それぞれ発症する確率が異なります。また、フィナステリドとデュタステリドの違いについても解説しました。最後に副作用の確率の少ない治療法として、ミノキシジル外用薬、低出力レーザー治療をご紹介しました。この記事を参考にして、ぜひご自身の治療に役立ててください。

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